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カジノ解禁法案の強行採決 池内議員の怒りの反対討論

12月2日の内閣委員会で反対討論を行う池内議員

12月2日の内閣委員会で反対討論を行う池内議員

【Jが報告】

 池内議員は12月2日の内閣委員会で強行採決された特定複合観光施設区域の整備の推進に関する法律案(IR法案)に対して、以下の反対討論を行いました。 

「これほど、日本の社会と経済のありようをゆがめる法案を、ほとんどしんぎもしないまま採決することに、断固、抗議します。

 私は日本共産党を代表して、ただいま議題となりました「カジノ解禁法案」に反対の討論を行います。

 本法案は、「特定複合観光施設の整備」をうたっていますが、その本質は、日本でこれまで許されてこなかった民間賭博=カジノを解禁しようというものです。

 刑法は、刑罰をもって賭博を厳しく禁じています。「国民をして怠惰浪費の弊風を生ぜしめ、健康で文化的な社会の基礎をなす勤労の美風を害」し、「国民経済の機能に重大な障害を与える恐れ」(昭和25・11・22、最高裁大法廷判決)があるからです。これをくつがえす、カジノ解禁は断じて許されない暴挙だと言わなければなりません。

 カジノ解禁はなにをもたらすか。暴力団関係者の関与、マネーロンダリング、周辺地域の治安の悪化、ギャンブル依存症の多発、青少年への悪影響など、まさに社会悪そのものです。提案者も、これらのリスクの発生を否定することはできませんでした。様々な対策を講じると述べましたが、そのためには莫大な社会的費用を必要とします。カジノ事業者の儲けのために、社会悪を発生させ、そのために莫大な公費を使う、これほどばかばかしい法案をわたしは他に知りません。

 提案者は、カジノによって夢のような経済効果があるといいます。しかし、シンガポールの例を繰り返すだけで、具体的な根拠はなにも示していない。わが党が質問でも明らかにしたように、IR方式の施設の破たんは世界のあちこちで起きています。経済効果は何の根拠もありません。あるのは、賭博を通じて、巨大なお金が右から左へと流れ、カジノの胴元に巨額なてら銭が転がり込むことだけです。

 暴力団など反社会勢力がカジノ利権に食い込みをはかることは、わざわざ証明するまでもなく火を見るよりも明らかです。マネーロンダリングの場となることも、世界のカジノ実態をみれば防ぐことはできないでしょう。

 国民にとってより深刻なのは、ギャンブル依存症の拡大です。すでに我が国には、536万人のギャンブル依存症の患者がいることが、審議のなかで明らかになりました。ギャンブル依存症は、慢性、進行性、難治性で、放置すれば自殺に至るという極めて重篤な疾患です。これらの患者をそのままに新たなギャンブル依存症患者を生み出すことは到底許されることではありません。提案者は、カジノ収益からでる納付金でギャンブル依存症対策を講じるなどと述べましたが、これこそまさに本末転倒のお手本で、ギャンブル依存症に真剣に取り組むというのなら、新たな発生源を作らないことこそ、必要だと言わなければなりません。

 賭博には必ず敗者が存在します。大数の法則で、必ず胴元が勝つ、ここにカジノ営業の根拠があります。日弁連がおこなった破産調査の結果によると、ギャンブルが原因とみられる破産者は全体の5%に上ります。カジノは多重債務者を作り出さざるを得ません。韓国のカンヲンランドはそのことを如実に示しています。この間、官民一体となって行ってきた多重債務者対策にも逆行するものです。

 青少年への影響も深刻なものがあります。とりわけ、提案者がいうように、家族ぐるみででかけるところがIRというのなら、そこに公然と賭博場があることは、青少年に対し賭博への抵抗感を喪失させてしまうことになるのはあきらかです。

 どこからみても、本法案には一点も賛成できるところはありません。

 政府は、カジノを中核としたIRを「成長戦略」の目玉に位置付けていますが、賭博によるあぶく銭をあてにした経済政策を掲げるなど、あまりに不健全、経済政策の退廃だと断ぜざるをえません。

 日本は、額に汗して、コツコツとはたらく、その勤勉な国民性に支えられて現在の経済水準を獲得してきました。ひとりひとりの日本人の努力によって築き上げられてきた、世界に誇る景観、文化遺産、社会の安全、ここにこそ、日本の観光の未来があります。

「健康で文化的な社会の基礎をなす勤労の美風」を害し、「怠惰浪費の弊風」を生じさせる、本法案は決して成立させてはなりません。

以上述べて反対理由といたします。なお、修正案は、本法案の中身を変えるものではなく、反対します。

 最後に、こうした重大な法案を、わずかな審議時間で、政府への質疑もなく、国民の声も聴くことなく、強行する、委員長及び与党・維新の責任を厳しく指摘して、反対討論を終わります。」

 

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