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ジェンダーの視点から香港市民運動を語る!トークセッション開催


1月25日、香港民主化運動の今を ジェンダーの視点から 語り合うトークセッションが開催されました。題して「権力が持ち込む性暴力にあらがい、進化する香港市民運動」!

ゲストは研究者・熱田敬子さん。ジェンダー、日本軍戦時性暴力を専門とし、
2014年からは香港についても、フェミニズムやマイノリティ運動の観点から研究しておられます。

香港で2014年、普通選挙の実現を求める「雨傘運動」が大きくなったことはご存知の方も多いかと思います。実はその時、ジェンダーを使った差別や運動への攻撃が激しく行われたのだと熱田さんは語ります。

そして昨年2019年からは、逃亡犯条例(香港当局が拘束した容疑者を中国に引き渡せるようにする条例)の強行に反対する運動を、香港警察が暴力的に弾圧していることが大きな問題になっています。
さらにその弾圧が中国指導部の承認と指導のもと行われていることについて、 日本共産党は抗議声明を発表していることが池内さんから紹介されました。
香港の自治を踏みやぶって支配を強めようとしている中国政府に対して、香港市民が立ち上がり、民主的改革を求めています。

そんななか、運動の現場に持ち込まれている性暴力やジェンダー差別の実態、
そしてそれらを乗り越えようと進化・発展してきた市民の運動がどんな局面を迎えているのか 。
実際の現地の映像など豊富な資料をもとにリアルに語ってくれた熱田さん!

雨傘運動の反省を踏まえた運動の進化として、当局からの暴力をかわすために独自のメディアやアプリで情報共有する。”Be water”を合言葉に、リーダーなきデモ、権力構造をもたない柔軟な運動を展開する、などなど…。

そしてそうした現在の運動のあり方が、女性やマイノリティの参加を広げ、ジェンダー規範を突破して前線に向かうことにつながっているそうです。

運動を分断するためのジェンダー差別をいかに乗り越えるか、その模索を通じて、「民主化運動の中の民主主義」も進化しているんですね。

参加された皆さんからも次々と質問が挙がり、 日本軍戦時性暴力のこと、日常のジェンダー規範など 日本の状況にも話がおよんで 、さらにトークが深まりました!
終了後には皆さんから
「知らなかったことばかりで胸が詰まる内容でした」「市民運動のものすごいスピード感を感じた」「ジェンダーと民主主義がこんなにも結びついていたなんて!」
など、たくさんの真剣な感想を寄せていただきました。 どうもありがとうございました!